秋に収穫されたぶどうは、搾汁後に不純物を取りのぞいてからステンレスタンクでアルコール発酵が行われ、その後にタンクの底部にたまる澱と上澄みのワインを分別する工程へとすすみます。
これは、ぶどう果汁が含む繊維質や発酵にともなうタンパク質など、濁り成分となるものを除去してワインを透明で澄んだ状態に仕上げていくもので、酒石の冷却安定化とともに冬の作業といえます。
これらの作業を終えると、ワインにピュアな輝きがもたらされ早春からの瓶詰めを待つばかりとなるのです。
北海道ワインで使用されているステンレスタンクは、ドイツのワイナリーで主力となっているRieger社製のもので、その合理的な仕組みのひとつは上下2ヶ所に設置されているバルブによって、上澄みと澱を別々にタンクから抽出することができるものです。
木樽発酵など上面開口部からワインを吸い上げるのと比べて、重力による自然な作業はワインに負担をかけずデリケートなワインスタイルにあった方法だといえるでしょう。
全部で300を越えるタンクのなかにあるワインの澱引きを行うのは、とても日数もかかり、品質や貯蔵状態をみながら行わなくてはならない大変な作業ですが、こうして白ワインはツヤのある若々しい色合いに、ロゼはバラ色の美しい輝きをみせ、赤ワインは深く奥行きのある雰囲気を身にまとうのです。
発酵後のタンク内は、ワイン(上澄み)と澱とに分離されています。タンクには、上下2ヶ所のバルブがあり、上部バルブからワイン(上澄み)を別のタンクに移します。
発酵タンクの上部バルブから、上澄みのワインを抜き出すことができます。
実際の発酵タンクです。上澄み部分を別のタンクに移動しています。
上部バルブから上澄みのワインを移動した後の、タンク内部です。
まだまだワインが残っているのがわかります。
ハッチ口からステンレスガンを用いて澱が見えてくるまで更にワインを吸い取ります。
澱が見えています。
タンクの底に残った澱を、下部バルブより別容器に移します。これは澱絞り作業に用いられます。
この澱は下部のバルブより取り出されます。
この澱からワインを絞り出す、澱絞り工程へと続きます。
二十歳未満の飲酒は法律で禁止されています。
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