北海道ワインの最高品質のワインが『鶴沼』シリーズですが、その中でも異彩を放つのが、「鶴沼ゲヴュルツトラミネール(トラミーナ)」です。
「鶴沼ゲヴュルツトラミネール」は、2010年産までは「鶴沼トラミーナ」として発売されていたため、当社のワインをご存知の方にとっては、「鶴沼トラミーナ」のほうが馴染み深いかもしれません。
2007年産の「鶴沼トラミーナ」は、2009年の『国産ワインコンクール(現 日本ワインコンクール)』において、北海道ワインとしては2回めの金賞を受賞しています。現在までに「鶴沼ゲヴュルツトラミネール(トラミーナ)」は、2018年(銅賞)、2016年(銀賞)、2014年(銅賞)、2013年(銀賞)、2012年(銀賞)、2010年(銅賞)、2006年(銀賞)、2005年(銀賞)、2004年(銀賞)と、輝かしい経歴を持ったワインなのです。
また、収穫日を遅らせることで糖度が増した、自社農場「鶴沼」で収穫されたゲヴュルツトラミネール種から醸造した「おたる ゲヴュルツトラミネール 2017」は、金賞を獲得しています。
ここでは、この北海道ワインの優等生あるいは、異端児とも言える「鶴沼ゲヴュルツトラミネール(トラミーナ)」にスポットを当てます。
来日したグスタフ・グリュン氏は、懐かしそうに当時植栽した葡萄樹と記念撮影しました。
鶴沼ワイナリーの葡萄樹ゲヴュルツトラミネール(トラミーナ)は、ワイナリーの現役で葡萄を収穫しているものの中で、最も古い葡萄樹のひとつです。
ゲヴュルツトラミネール(Gewürztraminer)は、ドイツが原産地と言われる葡萄で、ドイツのほか、フランスのアルザス地方など冷涼な地域に植栽されている葡萄です。ドイツより招聘した技術指導員グスタフ・グリュン氏が、30数年前にこの葡萄樹を植栽したのは、北海道が気候として似ていることも一因でした。
ここで、北海道ワイン直轄農場である「鶴沼ワイナリー」齋藤農場長に、ゲヴュルツトラミネールについて聞いてみます。
まず、ゲヴュルツトラミネールとはどういう葡萄でしょう?
[齋藤農場長]
Gewürzとは、ドイツ語でスパイスつまり香辛料の意味で、この葡萄が持つライチの香り、グレープフルーツまたは藤色のバラの香りとも表現される非常に強いアロマに由来します。一方、Traminerは、南チロル地方の村Tramin(現在もイタリアのトレンティーノ・アルト・アディージェ州に人口約3200人の村として存在する)に由来し、現在も南チロルの一部では栽培が続けられています。これが近世になってから、ドイツのファルツを経由して、フランスのアルザスやジュラに持ち込まれたとされています。
北海道ワインにとっては、どういう意味合いのものなのですか?
[齋藤農場長]
1980年に植栽されこれまで数多くの社員の手により栽培管理され続け現在に至っているのが、ゲヴュルツトラミネールです。植栽開始当時は栽培管理のマニュアルも何も無く、全てが試行錯誤の連続でした。不可能から可能へ果敢に挑戦し続けた結果の上に現在があるのだと感じます。
今後は?
[齋藤農場長]
先人たちの汗が染みこんだ土地にこれからは私たちが汗を流しコツコツ継続し発展し続ける事が今の私たちの使命だと考えています。
ここで、味わいについて、北海道ワイン 醸造責任者/エノログ 河西品質管理室長に解説してもらいます。
[河西室長]
ゲヴュルツトラミネールという品種は、厳しい気候条件である北海道の気候風土にマッチし、日本国内では鶴沼ワイナリーで最も多く安定して栽培されています。北海道産ならではの特徴的な香りと味わいをもち、フランスのアルザス産と比較すると、よりクリーンでフレッシュな印象が感じられます。
2019年6月28日、29日に、G20各国に加え、招待国の首脳や国際機関の代表も参加し、日本で行われる史上最大規模のサミット「G20大阪サミット」
このサミットで、提供されたワインの一つが『鶴沼ゲヴュルツトラミネール 2016』です。
フランス、アルザス地方を代表する高級白ワイン用品種。
ライチやマスカット、白桃のような甘い果実に、ラベンダーや薔薇を思わせる花のニュアンスがあり、気品と酸の爽やかさが特徴的な白ワインです。
キッシュ、中華料理、白カビやウォッシュタイプのチーズなどにお勧めです。
二十歳未満の飲酒は法律で禁止されています。
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