ワインストーリー
「葡萄作りの匠シリーズ」のはじまり
冷涼なヨーロッパの地に似ている北海道なら、ワイン用の葡萄も育つのではないか。北海道ワイン創業者がヨーロッパを訪問した際に感じたそのひらめきのもと、1970年代から純国産原料のワイン造りで北海道がワイン銘醸地になる可能性を信じ、ドイツやオーストリアから取り寄せた葡萄苗を自社直轄農場で試験栽培を行う他、様々な挑戦を行っていました。その一つに北海道有数の果樹産地でのワイン用葡萄作りの取り組みがありました。
果樹の町 北海道余市町
北海道ワイン本社のある小樽市の隣町、果樹産地余市町に広がるのは、当時の栽培作物の中心であったリンゴや梨、生食用ぶどうなどでした。この町でのワイン用葡萄栽培を模索する中で、将来を見据えて大きな決断に舵を切った果樹農家がありました。そして昭和60年より余市町内の契約栽培農家とともに挑戦が始まりました。それが余市町でのワイン用葡萄作りの始まりです。「葡萄作りの匠」とは
前例のないヨーロッパ系ワイン用葡萄の栽培は試行錯誤の連続でしたが、今では日本国内はもとより、世界のワイン業界ではワイン用葡萄産地「HOKKAIDO YOICHI」の名前は広く認知されるようになりました。そして現在の産地形成の礎となった余市町の契約栽培農家の方々の中でも、特に高品質な価値ある葡萄を供給してくれる栽培家に敬意を表し、私たちは「北海道余市町 葡萄作りの匠」ブランドを立ち上げ、ラベルにその名を冠したワインを毎年送りだしています。現在「田崎正伸」「北島秀樹」「宍戸富二」三氏の名前が「北海道余市町葡萄作りの匠ブランド」としてラベルに記されています。
余市町の葡萄作りの匠が手掛ける葡萄品種
初期に導入された「ツヴァイゲルト」(赤ワイン用)、「ケルナー」(白ワイン用)のほか、世界的な高級赤ワインの原料として知られている「ピノ・ノワール」や、世界的にも人気の高いアロマティック系白ワイン品種の「ソーヴィニヨン・ブラン」、「ミュラー・トゥルガウ」、ドイツで交配された新しい赤ワイン用品種「レゲント」など、今では北海道余市の土地柄が味わいに表現されるワインとして愛され、世界に通用する高品質のワイン用葡萄の産地として注目を浴びています。北海道余市町 葡萄作りの匠 シリーズ
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1985年、果樹栽培が盛んな北海道余市町で長年生業として行ってきた生食用果樹からの大転換により、ワイン用専用葡萄に特化した栽培を開始。試行錯誤を重ね、更なる品質向上に今も尚情熱を傾け続ける孤高の職人北島氏。北島氏の手掛けるケルナーはうっとりするような上品な白ユリのような香りとのびやかな酸が、ツヴァイゲルトは品種個性であるスパイシーなニュアンスと程よいタンニンのバランスがよく、どちらも飲みごたえのあるワインとして定評があります。

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北島ヴィンヤード
No.7 ケルナー
白/辛口
北島農園の中で、最も高品質のケルナーが収穫される【No7(7番畑)】(1ha)の単独仕込みです。樹齢30年を超える古木から収穫されたケルナーは他の園地より葡萄の味わいが濃く、香りも良いのが最大の特徴です。2019年ビンテージは2022IWSCにて[金賞受賞]の栄冠に輝きました

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葡萄作りの匠 北島秀樹
ツヴァイゲルト
赤/ミディアム
渾身の努力が積み重ねられた土壌や余市町登地区の環境から生まれる複雑味、品種本来のスマートな味わいの双方をシンプルに堪能できる1本です。ベストなタイミングで収穫した葡萄を最高の品質で運ぶために、北島氏本人自らが運転するトラックで、弊社まで毎回運搬しています。深い愛情が詰まった葡萄から生まれました。

宍戸氏の得意とするワイン用葡萄はレゲント。1996年にドイツで栽培認可された比較的新しい品種です。美しい深い紫色、まろやかな酸味、バランスの良いスムーズな味わいの赤ワインとなります。宍戸氏の気さくな人柄がワインにも現れます。日本ワインのスタート赤ワインとして特におすすめです。

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葡萄作りの匠 宍戸富二
レゲント
赤/ミディアム
レゲント種はレストランで提供されるワインとしても人気があります。果実味に富みスムーズな飲み口は、酸味や渋みが苦手な方にも好評です。また、飲み疲れせずお食事に寄り添う赤ワインとして、おうちレストランを楽しむ方々のリピートが多いオンラインショップでも人気の赤ワインです。

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葡萄作りの匠 宍戸富二
木樽熟成 レゲント
赤/ミディアム
口当たり滑らかな中に、熟成感と木樽のニュアンスが心地よい飲みごたえのある赤ワインです。食事との相性は北海道産の和牛のステーキや、蝦夷鹿肉の赤ワイン煮込みなど、コクと旨味の強いお肉料理とあわせるとバランスよく、お互いの味わいを引き立てるマリアージュが楽しめます。

余市町という一つのエリアにおいても葡萄の味わいには個性が現れます。のびやかな酸と果実味、なめらかなタンニンなど、田崎農園の土地の個性と栽培家自身の考え方がその葡萄に反映されています。なだらかな丘陵地帯に広がる美しい葡萄畑を想像させるワインとなります。

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田崎ヴィンヤード
ピノ・ノワール
赤/ミディアム
今、ワイン業界で注目を浴びる余市産のピノ・ノワール。弊社エノログ(ワイン醸造士)が丁寧に醸造。柔らかな酸味と心地よい渋み。繊細な味わいが楽しめます。
余市町はますます進化しています
当社が契約農家の方々と手を携えてワイン用葡萄育成に挑んでからまもなく40年。その間に栽培技術の向上や品種改良も行われ、栽培品種も増えています。また、毎年のようにワイン用葡萄栽培の新規参入やワイナリーが増え、ヨーロッパ系品種においては、品質・収穫量ともに日本でトップクラスの産地となりました。実は北海道は世界の産地の中で類を見ない豪雪地帯です。栽培技術が向上しても、冬の厳しい自然の影響を受け困難も多い環境ですが、この環境だからこそ生まれる味わいがあります。そして今、その個性を世界が認識しはじめています。これからも葡萄作りの匠にどうぞご期待下さい。